2011年12月28日水曜日

Best of 2011 #6 - Panda Bear “Tomboy”



個人的には彼の出世作となったPerson Pitchのみならず、Animal Collectiveの作品も含めて最も好きなアルバムとなった。それは、彼がサンプリングのコラージュから距離を置き、歌とギターを中心とした伝統的なソングライティングへとシフトことで、演奏者/作曲家としての魅力を際立たせることができたからに他ならない。そこにプロデュースを担当したソニック・ブームの淡いサイケデリアを塗せば、儚くも中毒性の高いループ・ミュージックの完成だ。 パンダ・ベアの天まで届きそうなほど透明な声と、地下室に籠って制作されたという本作を覆う不穏な空気感は不思議とマッチし、世の中の激動とは裏腹に平和な日常を過ごしていた僕の心にするりと入り込んだ。どの曲も良いが、ミニマル・ドローンとボーカルが祈りのように消えていく最終曲“Benfica”には完全にノックアウト。





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