ここ1、2年でアルバム自体は積極的に発表していたものの、 純粋なアンビエントとしては実に久しぶりの作品だ。
驚くことに、 僕が今作を聴いて最初に思い浮かべたのはコーネリアスだ。 水滴のように弾けては消えるピアノの音が縦横無尽に展開され、 その背後ではビブラートの効いたストリングスが鳴っている… これはSalyu Salyuじゃないか(もっとも、 コーネリアスはイーノ影響を受けているので当たり前だと言われれ ばそうなんですが…)!
過去のアンビエント作品との違いも目立つ。例えば95年の代表作『ミュージック・フォー・エアポート』 では核となるフレーズを 形を変えながらループさせていくことが、 彼にとっての環境音楽であった。 今作ではそういったフレーズはなく、かつてないほど自然に、 つまりイーノ自身の手を離れたところで音が鳴っている。
そう…今回イーノが提供したのは音楽そのものではなく、 音楽の再生装置だと受け止めるべきだろう。実際、 今作を聴き終わったあとの感覚は、 まるで天気のようにコロコロ変わってしまう。もちろん、 それは環境音楽という意味では理想のかたちだ。 イーノは今も環境音楽を貪欲に探求し、 進化を続けていることを実感させる一枚。
驚くことに、
過去のアンビエント作品との違いも目立つ。例えば95年の代表作『ミュージック・フォー・エアポート』
そう…今回イーノが提供したのは音楽そのものではなく、
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