2012年1月13日金曜日

January 2012 Playlist Vol.1




1. Dirty Projectors “Rise Above”

2. The Avalanches “Since I Left You (Cornelius Remix)”

3. Perfume “575”

4. Hype Williams “Unfaithful”

5. OGRE YOU ASSHOLE “同じ考えの4人” 

6. DJ Gantman, DJ Rashad “Heaven Sent”

7. Aoki Takamasa + Tujiko Noriko “Vinyl Words”

8. Moritz Von Oswald Trio “Structure 2”

9. Georgia Anne Muldrow "Seeds" (prod. by Madlib)

10. Pulling Horses “Russet Calls”


                                                  


年明けの活き活きした感じはまるでなく、ひたすら耳に優しい音楽だけを聴く毎日。6は<プラネット・ミュー>のコンピレーション盤『Bangs & Works Vol.2』収録。8は是非アルバム『Horizontal Structures』を丸ごと聴いていただきたい。傑作。

2011年12月30日金曜日

Best of 2011 - Best Tracks

1. Radiohead “Staircase”


2. Cass McCombs “County Line”

3. Gang Gang Dance “Glass Jar”


4. Toro y Moi “I Can Get Love”

5. Beyonce “1+1”


6. Atlas Sound “Terra Incognita”

7. The Rapture “How Deep is Your Love?”

8. 二階堂和美 “女はつらいよ”

9. Thundercat “Daylight”


10. Egyptrixx “Recital (A Version)”

11. salyu×salyu “続きを”

12. Wild Beasts “Albatross”


13. Fleet Foxes “Helplessness Blues”


14. Frank Ocean “Novacane”

15. Ford & Lopatin “New Planet”

16. Todd Terje “Snooze 4 Love”

17. Talib Qweli “Wait For You”

18. Four Tet “Pyramid”

19. Burial “NYC”

20. Wilco “One Sunday Morning”


2,6,13はカントリー/フォークの傑作。
5は今年最高のポップソングで、ビヨンセの最高傑作かも。
9はライブ・バージョンが最高。
12は音の抜き方が素晴らしいと思った。
14は世界的にヒットした若者向けR&B。
15の冒頭30秒間は今年最高のトリップ。
17は今年一番の実力派ヒップホップ。大好きな6th senseがプロデュース。
7,10は飲み会の前に。16,18,19は帰り道に。
8は何かあった時に。20は何も予定がない日の朝に。

Best of 2011 #2 - 二階堂和美 "にじみ"



安藤裕子が昨年『J POP』というアルバムを出していたが、僕にとってはこのアルバムこそがJ POPだ。つまり、それは女の歌謡曲である。それは、この国の大衆音楽自体が後ろ向きなものであることを意味するが、プライベートで何かあったときに帰るべき場所がきちんと用意されているという点では、ああ日本人男子でよかったと思うこともある。そんな僕にとって"にじみ"における二階堂和美の歌は「帰るべき場所」の役割を見事に果たしてくれていて、あの時告白しなかったことを悔やむ主婦も(“女はつらいよ”)これから始まる恋に焦がれる少女も(“あなたと歩くの”)、自由自在に表現できてしまうその才能には脱帽。


Best of 2011 #3 - 少女時代 “Girls Generation”



K-POPの実力を証明した一枚。彼女たちの楽曲や洗練されたダンスを見ていると、アメリカでバックストリート・ボーイズやデステニーズ・チャイルドが流行していた時代を思い出す。そこには、パソコンの画面上…つまり、インターネット産業へと委託され、個々の実力よりも音楽/広告/ファッション業界から提案される斬新なアイディアが評価される現在のポップスからは失われてしまった、プロのアーティストとしてのメンタリティーがあった。だから、素人アイドルに金をつぎ込む日本人に背を向けて、「本国」アメリカへと進出することを選んだのもよくわかる。「雑魚に興味はない」というスタンス、そしてそう言えるために血のにじむ努力を繰り返す姿には、感動を覚えずにはいられない。


Best of 2011 #4 - Toro y Moi “Freaking Out EP”



チルウェイヴについてひとこと言わせてもらうと、それは音楽性よりも制作される環境によって定義されると考えるべきだろう。すなわち、演奏者としての経験が少なくリスナーとしては経験豊富な若者が、音楽ソフトを使ってリバーブとコンプレッサーを過剰にかけた宅録音楽だ。音楽的に見れば驚くほど素人くさい作品が多いが、それは元々AKB48が素人の集まりだったのと同じで、いつの間にか視界から消えてしまった「大衆音楽」の揺り戻しだと言えよう。だから、ウォッシュド・アウトとトロ・イ・モアというこのジャンルを代表する2人がある程度の商業的な成功を収め、大規模なライブや金のかかったプロダクションを経験することで、(AKB48のコンセプトと同じように)チルウェイヴの消滅は必然的なものになった。実際のところ、2011年の最後の3ヶ月くらいはもうほとんど「チルウェイヴ」という単語を目にすることもなくなった。
故に、トロ・イ・モアのこのミニ・アルバムは、おそらくチルウェイヴ最後の傑作だ。このジャンルを確立させた2010年の名盤『Causes of This』にミラーボールを放り込んだようなサウンドで、あなたはその目にも止まらぬスピードで入っては消えていく音の数々にただ身を任せるだけでいい。洗練されたポップスへと接近していったウォッシュド・アウトの2作目『ウィズイン・アンド・ウィズアウト』とは対照的に、走馬燈のように消えていく思春期の記憶を呼び起こすことができるだろう。まぁつまり、この時代におけるロックンロール・・・というのは言い過ぎだろうか。いずれにせよ、これはチルウェイブという甘い夢に対する、あまりにもロマンティックな鎮魂歌。



2011年12月28日水曜日

Best of 2011 #5 - Madlib “Medicine Show No. 12 : Raw Medicine (Madlib Remixes)”



現代における新しい音楽との出会い方として、ヒップホップのトラックでサンプリングされた曲をネットで検索するという手法がある。この作業をもっとも楽しむことができるのが、4トンものヴァイナルを所有しているという稀代のクレイト・ディガー=マッドリブが様々なテーマで編集したミックステープを12回にわたってリリースするというプロジェクト”Medicine Show ”だ。最終作となる”Raw Medicine (Madlib Remixes)”ではヒップホップを中心にセレクト。12作全てを聴いたわけではないが、個人的には昨年の” #10: Black Soul”に次ぐ傑作で、相変わらず中毒性のあるスモーキーなミックスが冴え渡る。このシリーズがなければ出会わなかったであろう素晴らしいアーティストを発見することができて、この時代を生きていることに心から感謝。